ギターアンプやペダルの音をAIで学習して、そのまま鳴らせる無料のプラグイン『Neural Amp Modeler(NAM)』をまとめます。プラグインも、世界中のユーザーが作った音色(モデル)も無料で、期限もありません。ダウンロード方法、音色の入れ方、自分のアンプをキャプチャする方法の順に紹介します。
この記事の最終更新:2026年10月10日
Neural Amp Modeler(NAM)とは

Neural Amp Modelerは、Steven Atkinsonが開発しているオープンソースのプロジェクトです。公式サイトの説明は「ディープラーニングで、ギターアンプやペダルを最高水準の精度でモデル化する」。実機に通した音を学習させて「.nam」というファイル(モデル)を作り、プラグインがそのモデルを読み込んで鳴らす仕組みです。
プラグイン本体にはアンプの音は入っていません。音はモデルファイルを読み込んで決まるので、使うにはプラグインとモデルの両方を用意します。2026年6月には、新しい標準のモデル形式「A2」が公開されました。
どのプラグインを入れればいい?
いま公式サイトのダウンロードページで配っているのは、作者が作った完成版のプラグイン「Gateway」(Windows版・Mac版)です。ノブはInput・Threshold(ノイズゲート)・Bass・Middle・Treble・Outputの6つで、下の欄でモデル(.nam)とキャビネットのIRを読み込みます。
元になった「NeuralAmpModeler」プラグインもGitHubで公開されていて、こちらはVST3とAU、単体で動くスタンドアロン版があります。Pro Tools用のAAXには対応していません。
音色(モデル)の入れ方
モデルは、ユーザーが作ったNAMの音色を集めたサイト「TONE3000」(2025年3月にToneHuntから名前が変わりました)で探すのが一般的です。公式の説明では、閲覧・ダウンロード・共有はすべて無料です。
- TONE3000でアンプ名などから音色を探し、.namファイルをダウンロードする
- プラグインのモデル欄のフォルダアイコンから、そのファイルを読み込む
- TONE3000の無料プラグイン(TONE3000 Plugin)を使うと、プラグインの中から直接音色を読み込める(無料アカウントが必要)
キャビネットのIRは必要?
モデルには「Amp Head」(アンプヘッドだけ)と「Amp + Cab」(キャビネット込み)の2種類があります。Amp Headのモデルにはキャビネットの音(IR)を後ろに足す必要があり、Amp + Cabのモデルはそのまま使えます。IRはプラグインのIR欄にWAVファイルを読み込みます。
自分のアンプをキャプチャするには
手持ちのアンプやペダルからモデルを作ることもできます。公式の流れは次のとおりです。
- 公式の入力用ファイル(input.wav)をダウンロードする
- それを実機に通して録音する(リアンプ。48kHz・24bitで、入力と同じ長さに書き出す)
- 入力と録音したファイルを学習ツールに渡し、.namファイルを受け取る
学習ツールは、ブラウザで動くGoogle Colab版(公式の案内では約10分)、パソコンに入れて使う版、TONE3000上で学習する版(無料)の3つがあります。
有料のアンプシミュレーターとの違い
NAMは無料で自由度が高いぶん、音色を探したりIRを組み合わせたりする手間がかかります。同じように実機をAIで再現するしくみを、プリセットやエフェクトと一緒にまとめた有料製品もあります。
- IK Multimedia『TONEX』のセール情報(実機をAIでキャプチャする「Tone Model」を使うアンプシミュ)
- IK Multimedia『AmpliTube 5』のセール情報
- Positive Grid『BIAS X』のセール情報
ほかの無料プラグインは今月の無料プラグイン・サンプル配布まとめで紹介しています。