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マスタリングに必要なプラグインは?工程別におすすめを全部紹介【初心者ガイド】

ミックスが終わって「いざ配信・投稿」となったとき、最後に立ちはだかるのがマスタリングです。「市販の曲より音が小さい」「何のプラグインを揃えればいいのか分からない」——という人のために、この記事ではマスタリングの工程ごとに「何をするツールが必要か」と定番プラグインを整理しました。すべてをいきなり揃える必要はないので、優先順位の目安も載せています。

最初に知っておきたいこと

マスタリングで使うEQ・コンプ・リミッターは、多くのDAWに最初から付いています。まず標準プラグインで流れを体験し、物足りない工程から専用ツールを足していくのがムダのない買い方です。また、マスタリングはiZotope Ozoneのような「オールインワン型」で一気に完結させるのが現在の主流のひとつ。個別ツールを買い集める前に、オールインワンを軸にするかどうかを決めると迷いが減ります。

全体像:マスタリングの工程と必要なツール

まずは流れを把握しておきましょう。2mix(ミックス済みのステレオファイル)に対して、おおむね次の順番で処理を進めます。プラグインを挿す順番もこの並びが基本形です。

工程何をする代表的なツール優先度
① 音色を整える不要な低域や耳障りな帯域を微調整するEQ★★★
② まとまりを出す全体を薄くコンプして一体感を作るコンプレッサー★★
③ 広がりを調整するステレオ感を広げる/低域を締めるステレオイメージャー
④ 音圧を上げる歪ませずにラウドネスを稼ぐリミッター/マキシマイザー★★★
⑤ 確認する音量(LUFS)や左右バランスを数値で確認メーター/リファレンス★★

ここからは工程ごとに、定番のプラグインを紹介していきます。

① 音色を整える(EQ)

マスタリングのEQは、ミックスのように大胆に削るのではなく、0.5〜2dB程度の微調整が中心です。こもりを感じる帯域を少し下げる、足りない空気感を少し足す、といった繊細な操作になるため、精密に操作できるEQが好まれます。

  • 精密操作の定番FabFilter Pro-Qは視認性と操作性で選ばれ続けている定番EQです。
  • オールインワンの一部としてiZotope Ozoneにはマスタリング用EQモジュールが含まれており、単体EQを別途買わずに済みます。
  • まずは無料で:DAW標準のEQでも工程自体は体験できます。

② まとまりを出す(コンプレッサー)

マスタリングのコンプは音を潰すためではなく、楽曲全体を1〜2dBだけ軽く圧縮して「一体感」を出すのが目的です。ゲインリダクションがわずかに振れる程度の薄がけが基本になります。

  • クリーンに整えるFabFilter Pro-C / Pro-MBなど、挙動が見えるコンプは仕上げ工程でも扱いやすい選択肢です。
  • AIにおまかせsonibleのsmartシリーズは、素材を解析して設定を提案してくれるので時短になります。
  • オールインワンの一部としてOzoneのDynamicsモジュールでも同じ役割をこなせます。

③ 広がりを調整する(ステレオイメージャー)

「音の広がりがもう少し欲しい」「低域は真ん中に締めたい」というときに使うのがステレオイメージャーです。かけすぎると位相が崩れるので、あくまで味付け程度に。優先度は他の工程より低めで、後回しでも問題ありません。

  • 定番OzoneのImagerは帯域ごとに広がりを調整でき、入門版のElementsにも含まれています。

④ 音圧を上げる(リミッター/マキシマイザー)

マスタリングの主役です。ピークを抑えながら全体音量を持ち上げ、「市販の曲と並べても音が小さくない」状態を作ります。ここの品質が仕上がりに一番効くため、専用ツールを最初に買うならこの工程がおすすめです。

  • オールインワンの本命iZotope OzoneのMaximizerは定番中の定番。最新のOzone 12では歪みにくい新方式「IRC 5」が加わりました。
  • 単体リミッターの定番FabFilter Pro-L 2は多くのエンジニアが最終段に挿す定番リミッターです。
  • AIにおまかせsonible smart:limitは目標ラウドネスに向けて設定を提案してくれます。

⑤ 確認する(メータリング/リファレンス)

配信サービスには音量の基準(LUFS)があり、上げすぎた音圧は再生時に下げられてしまいます。そこでラウドネスメーターで数値を確認しながら仕上げるのが現代のマスタリングの基本です。あわせて、好きな市販曲(リファレンス)と交互に聴き比べると、客観性を保てます。

  • DAW標準でOK:最近のDAWにはラウドネスメーターが付属していることが多く、まずはそれで十分です。
  • 本格的に揃えるなら:メータリングツールのInsightを含むiZotope Music Production Suiteのようなバンドルにまとまっています。

オールインワンで完結させたいなら:iZotope Ozone

ここまでの工程①〜⑤を1本でまかなえるのが、マスタリングの定番iZotope Ozoneです。AIが楽曲を解析して処理を提案する「Master Assistant」から始めて、提案結果を自分で微調整していくスタイルなので、初心者の入口としても、時短したい中級者以上にも向いています。

グレードは3つ。入門版のElementsはMaster Assistant/EQ/Imager/Maximizerの4モジュール構成で、提案結果をマクロ操作で調整するシンプルな作り。Standard以上になると各モジュールを個別に細かく編集でき、ジャンル別ターゲットに沿わせるStabilizerやボーカル音量を整えるAssistive Vocal Balanceなどが加わります。Advancedではクリアな音に仕上げるClarityや、潰れたダイナミクスを復元する珍しい機能Unlimiterまで使えます。詳しくはOzoneのグレード・バージョン比較記事にまとめています。

Ozoneはセールの値動きが非常に大きい製品でもあります。買い方しだいで大きく節約できるので、購入前にOzoneのユーザー別最安購入法まとめiZotopeセールの最新状況をチェックしてみてください。学生・教員の方は学割(アカデミック)価格も対象です。

無料でどこまでできる?

「まずはお金をかけずに」という場合も、工程自体はすべて体験できます。DAW標準のEQ・コンプ・リミッター・ラウドネスメーターを上の順番で並べるだけで、マスタリングの流れは一通り再現できます。また、プラグイン各社は期間限定の無料配布を頻繁に行っており、マスタリングに使えるツールが手に入ることもあります。今月の無料プラグイン配布まとめを定期的にチェックするのがおすすめです。

予算が限られているなら、この順番で

迷ったら、次の順番で揃えるのが失敗しにくいルートです。

  1. まずは無料で流れを掴む:DAW標準プラグイン+無料配布ツールで工程を体験する。
  2. オールインワンを1本Ozoneをセールで導入する(最初はElementsやバンドル付属版でも十分)。
  3. こだわりたい工程だけ単体ツールを追加:リミッターならFabFilter、時短ならsonible、といった形で強化していく。

よくある質問

Q. マスタリングでプラグインを挿す順番は?
A. 基本形は「EQ → コンプ → (イメージャー)→ リミッター → メーター」です。音を整えてから音圧を上げ、最後に数値を確認する、という流れで考えると覚えやすいです。リミッターは必ずチェーンの最後(メーターの手前)に置きます。

Q. 無料でマスタリングはできますか?
A. できます。DAW標準のEQ・コンプ・リミッターで工程は一通り再現できますし、期間限定の無料配布ツールも活用できます。ただし音圧の上げやすさや仕上がりの細かさでは専用ツールに分があるため、「もっと良くしたい」と感じたらリミッター(またはOzoneのようなオールインワン)から投資するのがおすすめです。

Q. 結局、最初の1本は何を買えばいい?
A. マスタリングを1本で完結させたいならiZotope Ozoneが定番です。セールの値動きが大きい製品なので、セール時期の確認だけは忘れずに。

まとめ

マスタリングに必要なのは「EQ・コンプ・(イメージャー)・リミッター・メーター」の5役。ただし全部を単体で買い揃える必要はなく、DAW標準+無料ツールで始めて、オールインワンのOzoneを軸に、こだわる工程だけ単体ツールを足すのが現実的なルートです。ボーカル曲を作っている方は、姉妹記事のボーカルミックスに必要なプラグインまとめもあわせてどうぞ。

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