1970年代の英国製コンソールに載っていたEQ「1073」は、いまも世界中のスタジオで使われ続けている定番機材です。実機は中古でも数十万円しますが、その再現版が今¥2,666で買えます。Antelope Audioの『BAE-1073』が89%オフになっていて、8月31日までです。
そもそも1073とは何なのか

1073は3バンドEQ+ハイパスフィルターというシンプルな構成のチャンネルストリップです。つまみの数が少なく、周波数も決め打ちの数値から選ぶ方式なので、細かく追い込む道具ではなく、通すだけで音が良くなる道具として扱われてきました。
ボーカルやドラムに使われることが多いものの、ソースを選ばず効くのが特徴で、そこが定番であり続けている理由です。EQの前段にハイパスフィルターが入っているので、不要な低域を落としてから持ち上げる、という使い方が自然にできます。
3つのフィルターモード
- ハイパス — 不要な低域やゴロつき、かぶりを取り除きたいとき
- ローパス — 重心を下げたいとき、きつい高域を抑えたいとき
- バンドパス — その中間。トラック全体の輪郭を作り直したいとき
Antelope Audio『BAE-1073』について
1073の再現版はいくつものメーカーから出ていますが、このBAE-1073はBAE Audioの実機を実測してモデリングしたものです。メーカーの説明によれば、「原音を過度に色付けせずに、オリジナルのざらつきとキャラクターを足せる」ことを狙った作りになっています。
通常¥25,970が¥2,666なので、1073系を試したことがないなら入口としてかなり良い価格です。実機の中古価格を考えると、正直ためらう金額ではないと思います。
『BAE-1073MP』との違い
同じ¥2,666で『BAE-1073MP』も対象になっています。こちらは1073のマイクプリ部だけを切り出したもので、EQは付いていません。インピーダンスを300Ωと1200Ωから選べるので、マイクの種類に合わせて質感を変えられます。
使い分けは単純で、音を作りたいなら1073、通して質感だけ足したいなら1073MPです。1073MPはバスやミックス全体に薄くかける用途にも向きます。
『BAE-1084』はどう違うのか
1084は1073の後継にあたるEQです。メーカーの説明では1073より周波数の選択肢が広く、中域を狭くするHi-Qボタンも搭載されています。「220Hzを持ち上げても濁らない」と説明されるように、低域が太いのに整理された音が持ち味です。
キックやベース、ギター、シンセベースなど低音の量感が要るソースに向きます。1073が「通すだけ」の道具だとすれば、1084は「もう少し追い込める」道具です。価格は同じ¥2,666なので、両方買っても¥5,332です。
どれから買うか
- 1073の音を知りたい/ボーカル・ドラムに使いたい → BAE-1073
- 低音の太さが欲しい/もう少し細かく調整したい → BAE-1084
- EQは要らない、質感だけ足したい → BAE-1073MP
迷ったらBAE-1073で問題ないと思います。一番使い道が広く、1073という機材そのものの音を知るのが目的ならこれが本命だからです。
なお同じセールで『BAE-1023』が90%オフの¥2,487にもなっています(BAE-1023)。こちらは今回のAntelopeセールで最大の割引率です。
Antelope Audioは他にも大量にセール中
今回のセールはBAEシリーズだけでなく、SSL系(COMP-4K/VEQ-4K)、Neve系(NEU-473A/NEU-W492)、1176系(FET-A76)、Fairchild系(Tubechild 670)など79製品が対象です。ほとんどが¥1,771〜¥3,203に収まります。
対象製品の一覧と価格はAntelope Audioのセールまとめにあります。30万円超の『Analog Mixing Bundle』が1万円台になっている件もそちらに書いています(こちらは8月9日までと期限が短いです)。
購入時の注意
Plugin Boutiqueは海外のストアなので、日本時間では表示より早く終わることがあります。狙っているものがあるなら終了日の前日までに決めておくと確実です。