『RX 11』は、ノイズの除去やリバーブの軽減などができるiZotopeの音声修復プラグイン『RX』シリーズの最新版。
この記事では、新規での購入はもちろん、iZotope製品の所持状況によって買える様々なアップグレード・クロスグレードをまとめて、ユーザー別に最も安く購入できる方法を解説します。
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この記事の最終更新:2024年11月15日
iZotope『RX 11』
RX 11は録音した演奏に混ざった空調の音や、声に混ざったリップノイズの軽減など、様々な音のノイズ除去・修復をする「オーディオリペアツール」として業界標準クラスのステータスを持った製品。番組で、ポッドキャストで、OBSで動作させてゲーム実況で、音楽で、様々な場で活躍します。
RX 11は2024年に発売されたバージョンで、主に8つの機能が追加orアップデートされました。
RX 11の新機能
機能①リペアアシスタントが大幅進化
半自動でノイズ除去をしてくれる「Repair Assistant Plug-in」が性能向上。
RXの最上級バージョン(Advanced)のみに搭載されていた、会話とそれ以外のノイズを分離できる機能「Dialogue Isolate」に切迫するレベルです。
機能②会話とそれ以外のノイズを分離するRXの強力機能「Dialogue Isolate」がStandard版でも使えるように
会話とそれ以外のノイズを分離する強力機能「Dialogue Isolate」はもともとRXの最上級バージョン(Advanced)のみに搭載されたものでしたが、RX 11ではStandard版でも開放されるようになりました。
その一方で、Advanced版だけには追加機能として「新しい高音質モードとマルチバンド処理」を搭載しています。
機能③ストリーミングサービスで配信したときの音を再現する「Streaming Preview」
ストリーミングサービスで再生した際の音を再現して試聴できる機能が新登場。
機能④ラウドネス調整機能「Loudness Optimize」
Learn機能でトラックを分析したら、Loudness Optimizeがラウドネスに自動調整を施します。
ラウドネスを最大にしているのに、トラックが小さく聴こえるような問題を解決してくれる新機能です。音圧戦争は終わらない。
機能⑤Music Rebalanceが性能向上
2MIXをボーカル、ベース、ドラム、それ以外の音に分けてくれる「Music Rebalance」。RX 11ではこの機能の精度が上りました。
機能⑥Dialogue Contourが性能向上
イントネーションを調整できる「Dialogue Contour」は、声の個性と表現力をさらに細かく調整できるようになりました。
機能⑦Mid/Side Mode
RXのメイン画面に追加された新しいMid/Sideモードで、ステレオイメージを視覚化しつつ処理。
機能⑧Audio Devices Refresh
RXを再起動することなく、環境設定よりオーディオデバイスを変更できるようになりました。地味ながら人によってはここが一番嬉しいアプデかもしれません。
【機能比較】Elements / Standard / Advanced の違い
RXには価格別にElements < Standard < Advancedの3種類が用意されています。
その機能の違いは大きく分けて2種類に別れます。
- モジュールの搭載数
- マイクのプチプチ音を軽減する「De-click」機能や、服がこすれる音を軽減する「De-rustle」機能など、音声を修復するための様々なモジュールが搭載されています。
- 各エディションごとに搭載されているモジュールの数が異なります。
- スペクトラルエディターの有無
- スペクトラルエディターはより本格的な作業に必要な機能。
- Elementsには搭載されておらず、Standard、Advancedに搭載されています。
ナンバリング、エディションと違いを以下記事に詳しくまとめています
モジュールの搭載数
RXには用途ごとに特化した機能が搭載されています。そのひとつひとつをモジュールを呼んでいて、例を挙げると以下のようなモジュールが搭載されています。
- エアコンの稼働音など、会話のバックグラウンドノイズを軽減する「Voice De-noise」は全エディションに搭載
- 服がこすれる音を軽減する「De-rustle」はAdvancedのみに搭載
数十個ものモジュールがあるので全ては列挙しませんが、Elements / Standard / Advancedに搭載されているモジュールの傾向を以下にまとめます。
- Elements
- マイク由来のノイズを軽減する機能と、会話に入ったバックグラウンドノイズをざっくりと軽減してくれる機能が中心になっています。
- エアコンの稼働音などいった会話/ボーカルのバックグラウンドノイズを軽減するVoice De-noiseがとても優秀。
- 最新版のRX 11になって、Elements版の中心機能となる半自動ノイズ除去機能「Repair Assistant」の性能が大幅に向上。Elementsで戦える範囲が増えました。
- 簡単な操作でノイズをざっくりと軽減できるのがElementsが特徴です。無料プラグインや動画編集ソフト/DAW内蔵のノイズ除去ソフトで物足りない方におすすめ。
- Standard
- Elementsのモジュールに加えて、息継ぎやクチャ音、サ行の耳に刺さる音などといった口腔由来のノイズを軽減できる機能などが追加されています。
- 音楽制作であれば、ボーカル・ベース・パーカッションを自動認識して別々に音量調整できる機能「Music Rebalance」がサンプリング作業などで活躍します。
- RX 10までは本格的な音楽制作でStandardを活用している方が多かったです。しかし、会話とそれ以外のノイズを分離できるAdvanced限定だった超強力機能「Dialogue Isolate」が最新のRX 11ではStandard版でも使えるようになったことから、より高度な処理を必要とするポスプロの用途でもある程度戦えるようになりました。
- Advanced
- Standardまでの機能に加え、会話とそれ以外のノイズを分離できる超強力機能「Dialogue Isolate」のさらに上位機能などが開放されます。
- さらに、服がこすれる音を軽減する「De-rustle」やウィンドノイズを軽減する「De-wind」などかゆいところに手が届くような機能が揃います。
- ノイズが多い様々な場所で収録した素材を取り扱う本格的な映像制作ではAdvancedが活躍します。
以下の公式動画でエディションごとにアプローチの変わる例が解説されています。
Spectral EditorはStandard以上で利用可能
さらに、StandardとAdvancedで使える本格的なエディター「Spectral Editor」の有無も重要です。特定の音だけを消すような操作もできるようになります。ちょっとコツは必要です。
Spectral Editorを使った例(動画はRX 9のものですが最新版でも通用します)
RX 11 ユーザー別最安購入法
RXの利用可能な通常のアップグレード、クロスグレード、新規購入価格を以下にまとめます。
RX 11 Elements
RX 11 Standard
RX 11 Advanced
Post Production Suite 8.5
Music Production Suite 7
iZotope Everything Bundle
入手したい製品別で最安の入手方法を以下にまとめます。条件ごとに①から安い順に並んでいます。
すでにバンドル製品をお持ちの方は、バンドルの中に含まれている製品ひとつひとつがクロスグレード元となることを覚えておくとお得です。
例えば「Music Production Suite 4」にはOzone 9 Advancedが含まれているので、「Music Production Suite 4」ユーザー向けクロスグレードだけでなく、「Ozone 9 Advanced」ユーザー向けのクロスグレードも利用可能です。
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RX Standardが欲しい場合
RX 11 Standardの利用可能なアップグレード、クロスグレードを入手できる安い順にまとめます。
①【セール対象・アップグレード】 ¥33,900→¥16,950:ナンバリング問わずRX Standard / Advanced、RX Post Production Suiteのいずれかを持っている場合
②【セール対象・クロスグレード】 ¥50,800→¥25,400:有償のiZotope製品を一つでも持っている場合
RX 11 Standard: Crossgrade from any paid iZotope product
③【実質セール対象・新規購入でも実質クロスグレード】¥55,699→¥30,299:ひとつも有償のiZotope製品を持っていない場合
有償のiZotope製品を持っていない場合は、有償製品の「VEA」からクロスグレードで購入したほうが単体で購入するより安価です。
- VEAを4,899円で購入する
iZotope『VEA』 - 1で購入した製品からのクロスグレードでRXを購入
RX 11 Standard: Crossgrade from any paid iZotope product
④参考 ¥67,800→¥33,900:新規購入
¥67,800:RX 10 Standard単体の定価
RX Advancedが欲しい場合
RX 10 Advancedの利用可能なアップグレード、クロスグレードを入手できるを安い順にまとめます。
①【セール対象・アップグレード】¥67,800→¥33,900:ナンバリング問わずRX AdvancedかPPSを持っている場合
RX 11 Advanced: Upgrade from any previous version of RX Advanced or RX Post Production Suite
②【セール対象・アップグレード】¥135,700→¥67,850:ナンバリング問わずRX Standardを持っている場合
RX 11 Advanced: Upgrade from any previous version of RX Standard
③【セール対象・クロスグレード】¥185,100→¥92,550:ひとつでも有償のiZotope製品を持っている場合
RX 11 Advanced: Crossgrade from any paid iZotope Product
④【実質セール対象・新規購入でも実質クロスグレード】¥189,999→¥97,449:ひとつも有償のiZotope製品を持っていない場合
有償のiZotope製品を持っていない場合は、有償製品の「VEA」からクロスグレードで購入したほうが単体で購入するより安価です。
- VEAを4,899円で購入する
iZotope『VEA』 - 1で購入した製品からのクロスグレードでRXを購入
RX 11 Advanced: Crossgrade from any paid iZotope Product
参考 ¥200,600→¥100,300:新規購入
¥200,600:定価
RX Elementsが欲しい場合
RX 10 Elementsはセール対象外です。
¥16,900→¥5,300:新規購入
¥16,900:定価
Post Production Suite 8 / Everything Bundle / Music Production Suite 6.5
Post Production Suite 8.5:ポストプロダクションツール群
Post Production Suiteは映像制作や音声作品など、その名の通りポスプロに役立つプラグインをまとめたバンドル。RXはAdvancedで収録されています。
10月29日に「8」から「8.5」にアップデート。Neutron 4がNeutron 5になりました。
- RX 11 Advanced
- Dialogue Match
- Neutron 5
- Nectar 4 Advanced
- Insight 2
- TBC 2
- Stratus 3D
- Symphony 3D
Post Production Suite 8.5の利用可能なアップグレード、クロスグレードを入手できる安い順にまとめます。
①【アップグレード】¥33,900:RX Post Production Suite 8を持っている場合
RX Post Production Suite 8.5: Upgrade from RX Post Production Suite 8
②【アップグレード】¥101,800:ナンバリング問わずRX AdvancedかPPSを持っている場合
RX Advancedからアップグレード↓
RX Post Production Suite 8.5: Upgrade from any previous version of RX Advanced
PPSからアップグレード↓
RX Post Production Suite 8.5: Upgrade from any previous version of RX Post Production Suite
③【アップグレード】¥231,500:ナンバリング問わずRX Standardを持っている場合
RX Post Production Suite 8.5: Upgrade from any previous version of RX Standard
【新規購入】参考¥300,900:新規購入
¥300,900:定価
---以下購入方法はセール対象期間につき選択肢に入りません---
【実質新規購入】¥236,498:有償のiZotope製品を持っていない場合
有償のiZotope製品を持っていない場合は、新規で購入するよりも安い有製品を購入してからクロスグレードで購入したほうが安価です。
- VEAを4,899円で購入する
iZotope『VEA』 - 1で購入した製品からのクロスグレードでを購入
RX Post Production Suite 8: Upgrade from any previous version of RX Standard
iZotope Everything Bundle
Everything Bundleの利用可能な通常のアップグレード、クロスグレードを入手できる安い順にまとめます。
① 【アップグレード】118,800円:ナンバリング問わずPost Production Suiteを持っている場合
iZotope Everything Bundle: Upgrade from any previous version of Post Production Suite
②【アップグレード】145,000円:ナンバリング問わずRX Advancedを持っている場合
iZotope Everything Bundle: Upgrade from any previous version of RX Advanced
③【クロスグレード】169,700円:ナンバリング問わずMusic Production Suite, Komplete STD/ULT/CE, Cyber Bundleのいずれかを持っている場合
④【クロスグレード】339,500円:ひとつでも有償iZotope製品を持っている場合
iZotope Everything Bundle: Crossgrade from any paid iZotope product
⑤【新規購入をクロスグレード化】339,500+円:有償のiZotope製品を持っていない場合
有償のiZotope製品を持っていない場合は、新規で購入するよりも安い有償製品を購入してから④と同じクロスグレードで購入したほうが安価です。
- iZotope製品の中で最も安い「VEA」を4,899円で購入する
iZotope『VEA』 - 1で購入した製品からのクロスグレードでを購入
Everything Bundle from From any paid iZotope product
⑥【新規購入】参考¥422,901:新規購入
定価:422,901円
Music Production Suite 6.5:iZotopeの音楽制作向けフラッグシップバンドル
Music Production Suite 6.5は以下の25プラグインをバンドルした製品。RXはStandardで収録されています。
- Neoverb
- Nectar 4 Advanced
- RX 11 Standard
- Ozone 11 Advanced
- Neutron 4
- Tonal Balance Control 2
- VocalSynth 2
- Insight 2
- Exponential Audio Reverbs
- 6つのBrainworxプラグイン
- Guitar Rig 7 Pro
- 8つのNative Instrumentsエフェクト
- メロダイン Essensial(Nectar 4に付属)
Music Production Suite 6.5のセール情報は以下記事にまとめています。